日々たれながし
目を開くと、そこは雲の上だった。
どこもかしこも、真っ白。
「っわああ、落ちる、落ちる!……あれ、落ちない…?」
わたわたとした後で、ふと気付く。
この感覚には覚えがある。これは……
「そうか、また夢見てるのか」
「そうだよ」
すぐそばで、またも聞き覚えのある声がした。
この声は。
キョロキョロと見回す。が……どこにも「彼」の姿はない。
「あれ?」
「ここ、ここ」
ふと視線を下ろすと、真っ白でふわふわもこもこな地面に、ちょこんと銀色の固まりがいた。
保護色で気付かなかった……
銀色の毛に、大きな瞳は吸い込まれそうな蒼。
「こんにちは」
「こんにちは」
「ええと…………ひょっとして、ヤツキ?」
「覚えててくれたんだな!」
そう言うと、長いふさふさした尻尾を持つ変わった生き物はニッコリと嬉しそうに目を細めた。
真っ白な道を一人と一匹、テフテフと歩く。
不思議なことに、雲の上なのに道があり、道端に木々や草花が咲いている。もちろん、全て雲でできた真っ白な植物だ。
「ヤツキ、今日のその……姿は……ええと、なんて生き物?」
「ワオキツネザルだよ」
「ワオキツネザル?」
「キツネザル科。アフリカ南部のマダガスカル島にのみ生息しているキツネザルの仲間。主食は果物や木の葉」
「へえ~」
なるほど。
確かに、言われてみればキツネとサルを合わせたように見えなくもない…かな?
手足が長く、目がくりくりで、シマシマの長い尻尾がふりふり揺れて結構かわいい。
でもキツネとサルは分かるけど、「ワオ」はどっからきたんだろう……
「ミチハ、のど渇いてないかい?お茶にでもしようか」
「お、お茶?」
雲の上で、お茶なんて飲めるんだろうか。
どこもかしこも、真っ白。
「っわああ、落ちる、落ちる!……あれ、落ちない…?」
わたわたとした後で、ふと気付く。
この感覚には覚えがある。これは……
「そうか、また夢見てるのか」
「そうだよ」
すぐそばで、またも聞き覚えのある声がした。
この声は。
キョロキョロと見回す。が……どこにも「彼」の姿はない。
「あれ?」
「ここ、ここ」
ふと視線を下ろすと、真っ白でふわふわもこもこな地面に、ちょこんと銀色の固まりがいた。
保護色で気付かなかった……
銀色の毛に、大きな瞳は吸い込まれそうな蒼。
「こんにちは」
「こんにちは」
「ええと…………ひょっとして、ヤツキ?」
「覚えててくれたんだな!」
そう言うと、長いふさふさした尻尾を持つ変わった生き物はニッコリと嬉しそうに目を細めた。
真っ白な道を一人と一匹、テフテフと歩く。
不思議なことに、雲の上なのに道があり、道端に木々や草花が咲いている。もちろん、全て雲でできた真っ白な植物だ。
「ヤツキ、今日のその……姿は……ええと、なんて生き物?」
「ワオキツネザルだよ」
「ワオキツネザル?」
「キツネザル科。アフリカ南部のマダガスカル島にのみ生息しているキツネザルの仲間。主食は果物や木の葉」
「へえ~」
なるほど。
確かに、言われてみればキツネとサルを合わせたように見えなくもない…かな?
手足が長く、目がくりくりで、シマシマの長い尻尾がふりふり揺れて結構かわいい。
でもキツネとサルは分かるけど、「ワオ」はどっからきたんだろう……
「ミチハ、のど渇いてないかい?お茶にでもしようか」
「お、お茶?」
雲の上で、お茶なんて飲めるんだろうか。
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