早朝。
まだ太陽は顔を覗かせたばかり、柔らかい光が町をそっと照らし出した頃。
ちゅんちゅんと鳴くすずめがとまる窓辺を覗くと、我らがボスが健やかな眠りをむさぼっていた。
すぴーすぴーむにゃむにゃ。
なんとも気持ちよさそうだが…………
「おい、起きろ」
ドゴッ!
「ごふっ」
布団越しに鈍い一撃を受け、ツナはごろごろとベッドから転がり落ちた。
「な、な、な…………!?なんだ!?なんだ?」
状況が分からずキョロキョロと見回すツナを、ベッドから蹴り落とした犯人が見下ろした。
「リボーン!何すんだよ!?」
「お前に任務を与えるぞ、ツナ」
「はあ!?」
しぱしぱする目をこすりながらツナが枕元の目覚まし時計を見ると、
「ろ、六時ーーーーー!?なんだよぉ、まだ全然眠れるじゃんよ~」
朝から何わけわかんないこと言ってんだよ~と嘆きながらごそごそと布団に潜り込もうとしたツナを再びリボーンが布団ごと蹴り落とす。
赤ちゃんのくせに鋭い足技である。
「もお!なんだってんだよ!?」
「ボンゴレ☆どっきり!!マル秘ほーうーこーく~~~♪」
どんどんパフパフ!わ~~~!!
効果音付き(全部口でだったが)で、妙な節をつけて、リボーンが宣言したので、ツナはビビッた。
「な。何それ?」
「昔あったテレビ番組で、早朝に芸能人に突撃取材をかけるという寝起きドッキリ番組があったらしい」
「はあ」
「お前、今日から6日間、守護者たちにドッキリかましてこい」
「はあぁ!?」
ななななななんで!?
喚くツナの頭をうるさいっとポカリ殴ると、
「寝起きという、人間にとって無防備な時間に接することで、より守護者たちとボスとの絆を深めお互いを理解するんだぞ。てゆーか俺がおもしろいからな」
「それ!最後の一言が本音だろ!?」
「黙れ。反論は許さん」
スチャッ
黒い銃口をまっすぐ額に向けられ、ツナはごくりとつばを飲んだ。
「じゃ、今から行って来い。俺は寝るからな。起こしたらコロス」
「ちょ、無理矢理だよ!しかもお前寝るのかよ!!」
つべこべ言わずに、とっとと行って来ーーーーーい
ドッカンと、ツナはその朝、自らの部屋のドアから放り出されたのだった。
続く。
つ、続くのかな?^^
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