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日々たれながし
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昨日は息子が初発熱してしまいました。
病院に行ったら、「まあ風邪でしょうね」とのことでした。今日はもう平熱に戻ってくれたのでホッとしました^^
でも夜中とか朝方とか大泣きして可哀想だった……病気や怪我をしながら、大きくなっていくんですもんね。しょうがないね。覚悟しとかないと。
でも、やっぱり元気がなによりですよ。

シュタインズゲートネタバレ感想です!
ネタバレなので、アニメ派の方やゲーム未プレイの方はご注意ください!!

最後の方に拍手のお礼があります。
以前コメントくださった方は、書いてあったサイトの日記の方でお返事させていただいてますのでよければ見てやってください。
それでは以下反転します。


シュタインズゲートれっつぷれい!

前回のあらすじ:鈴羽;;

オカリンの前には二つの選択肢がありました。
タイムリープマシンを使って過去に戻るか、それともDメールを使って過去を変えるか。

Dメールを使って、大雨の日『鈴羽を尾行するな』と送れば、鈴羽はそのまま1975年に出発しますので、タイムマシンは故障することなく、鈴羽が記憶喪失になることもないでしょう。
しかし、そうするとこの数日間の鈴羽との思い出は『なかったこと』になってしまいます。
ラボで残念会を開いたこと。ゲームをして楽しんだり、助手たちの殺人料理で悲鳴をあげたこと。
鈴羽の父親を捜しまわったこと。
そういったことが全て『なかったこと』になってしまうのです。
なにより、ダルが鈴羽の父親と判明しないまま、結局父親とは会えなかったと思ったままで鈴羽を独りで過去に送りだしてしまうことになります。

本当にそれでいいのか?
悩んだ末、オカリンはタイムリープマシンを選びました。
―――そして、数日間を延々と過ごすことにしたのです。

まゆりが殺される未来なんていらない。
鈴羽が孤独に自殺してしまうような未来なんていらない。
だから、オカリンはタイムマシンが修理される前の一日をひたすら繰り返すことにしました。

今日もいい天気!
みんなでサイクリングに出かけます。
何度か繰り返した日々の中で、サイクリングに行った時に一番鈴羽もまゆりも喜んでくれたようだったので、オカリンはタイムリープするたびに息抜きと称して皆をサイクリングに誘うことにしたのでした。
体力のないダルや助手はひいひいいいながら必死でついてきます。
まゆりや鈴羽は余裕の表情。何度も繰り返してペース配分の分かっているオカリンも、まだまだ余裕があります。
途中、ダルが暴走トラックに間一髪轢かれそうになる危ない場面があります。もちろん、すでに知り尽くしているオカリンはダルを助けてくれます。

何回、何十回、何百回……繰り返したでしょうか?
途中で、オカリンは数えるのを止めました。
同じ会話。
同じ仕草。
何度も、サイクリングに出かけます。サ、サイクリング以外にも行ってもいいのよ……?;
でも、オカリンにはもう他の新しいことに挑戦する気力なんて残っていませんでした。
―――徐々に、オカリンの心は壊れていきます。
何度も繰り返すサイクリング。皆の笑顔。
ダルが、トラックに轢かれそうになって怒っています。……助ける気も、もうありません。
ぼうっとした感覚。
ただ、同じ会話をなぞるだけの日々。

もう、何のためにこの毎日を繰り返しているのか……そもそもの目的でさえ、忘れかけてきます。
ラボメンたちの笑顔に、苛立ちを覚えることもありました。
そう、たとえ彼らを怒りにまかせて怒鳴っても殴っても、タイムリープしてしまえば『なかったこと』になるのです。
「岡部倫太郎、どうしたの?早く行こうよ」
鈴羽が声をかけてきます。
例えば……彼女を犯しても。殺しても。
『なかったこと』になるのです。

オ、オカリーン!;;
しっかりしてくれ……お前そんなキャラじゃなかっただろう!?
ってゆーかオカリンじゃ絶対鈴羽にはかなわないから……っ腕力的な意味で!

そんなオカリンに、鈴羽が気付いてくれました。
「……君、タイムリープしてるんだね」
問い詰める鈴羽に、オカリンは仕方なく自分がしていることを答えます。
もう、オカリンの心はぼろぼろでした。
真剣な顔でそれを聞き終えた鈴羽は、そっとオカリンを抱きしめます。
「ごめんね、気付いてあげられなくて」
そして、自分と一緒に行かないか?と提案します。1975年の、過去へ。
やっぱり記憶を失くしてしまうかもしれない。2人なら、また別の結末が待っているかもしれない。
それでも、一人でこんな毎日を繰り返すよりもきっとマシなはず。
オカリンは、泣きながらそれに応じました。
―――新しい、明日がやってくるのです。

そして二人は手を取り、タイムマシンに乗り込みます。
どんな未来が待っているかは分からない。それでも、きっと二人なら……。
どんなことでも、乗り越えていけるはず。
鈴羽ルート、完―――。


ぶっはあああああああああああああああああ
1周目が終わったーーー!!
凄く濃い内容でした。
さて、次からは2周目になります。
まだまだ攻略すべき乙女たちはたくさんいますしね!ってゆーか何も解決してないしね!!
2周目からは容赦なく攻略wikiを見ました。ガン見しました。
自力でクリアとかへたれなおいちゃんには無理DAYO!
というわけで、攻略wikiは僕の親友!!って感じでプレイしてました。
挫けなければ2周目以降の感想も書いていきたいと思います。書けるといいなあ。

拍手お礼です!!
7月12日、22:47『天国話に泣きました~』の方!
うわああああああありがとうございます!!
私の話で泣いたとまで言っていただけるなんて……ありがたやありがたや。天国組は、わりと悲恋というか、離れ離れになる話が多いと思ったので、うちのサイトでは幸せになってもらいたくて、あんな感じで書きました。ずっと仲良くしてればいいじゃない!www
学園話のほうも、コメントありがとうございます。一生懸命書いたので、嬉しいです。途中何度も挫けそうになりながらも、最後まで書くことができて良かったです。めんどくさがりの私にしては珍しいww皆で楽しくワイワイしてる様子を感じてもらえれば幸いです。拍手、ありがとうございました!!^^

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シュタインズゲートのネタバレ感想ちっくなあらすじ紹介ですー
ネタバレなので、アニメ派の方、原作未プレイの方は要注意!!

もっと文章を簡潔にまとめる能力が欲しいです。
それでは以下反転します。


シュタインズゲートれっつぷれい!

前回のあらすじ:鈴羽ちゃんマジ未来人!

というわけで、鈴羽ちゃんのパパを探しにGO!
しかし、手がかりといえばパパンの形見の小さなピンバッチと、彼がタイムマシンオフ会に出席していたということだけです。
……ん?タイムマシンオフ会ってどこかで聞いたような……

オカリンはピンバッチ片手に地道に露天商などで聞き込み。
まゆりは、『この人誘拐犯です!ピンバッチに見覚えのある人はご一報ください☆』というPOPな手作りちらしを街頭で配りおまわりさんに追っ駆けられたりしました。案外無茶する子やでぇ……(ごくり)
ピンバッチには、『OHSM○○A』というアルファベットと、幾つかの数字が見えます。しかし、意味は分かりません。

タイムマシン修理に、暑い中がんばるダル。ファイト!ダル!
その様子を見ている鈴羽は、どことなく寂しそうです。
「何をしょぼくれた顔をしているんだ。これが今生の別れでもあるまいし」
「……ん、そうだよね」
そう言って微笑む鈴羽。オカリンは一抹の不安を覚えます。

その予感は的中しました。
後でダルから聞いたところによると、完成させる前に鈴羽の父親が亡くなってしまったため、このタイムマシンは未完成なのだそうです。
『過去に戻ることは出来るが、未来に進むことは出来ない』
つまり、IBN5100を手に入れるために1975年に行った鈴羽は、もう生まれた2036年にもオカリンたちのいる2010年にも帰ってくることは出来ず、一人で生きていかねばならなくなるのです。
オカリンたちにIBN5100を届けるまで、26年もの月日を、たった一人で。
当然、1975年に知り合いがいるはずもありません。お金だったそれほど持っていません。そんな状態で一人放りだされるなんて、どれほど孤独で不安でしょう。
驚いたオカリンは鈴羽を問い詰めました。どうして黙っていたのか。お前はそれでいいのか。
けれど、鈴羽の決意は固いままでした。
「私の生まれた時代ってさ。SERNによって人々の生活は完全に支配されてて。少しでも逆らったりしたらすぐに殺されてしまって、生きてる人はみんな死んだような目をしてた。どこに行くにも、何をするにも全て管理されてて、人を好きになることだって自由には出来ない。だから、この時代に来たとき驚いたんだ。行き交う人がみんな生き生きしてて、自由で。特に君たち未来ガジェットの奴らは、なんていうか、個性的でさ。一緒にいれて凄く楽しかった。だから未来を、私の生まれた時代を、今みたいにしたい。みんなが笑ってる時代にしたい。だから、私は行くんだよ。きっと、IBN5100を手に入れて君たちに届けてあげるから」

タイムリープマシンも完成し、タイムマシンの修理も終わりました。
いよいよ鈴羽とのお別れです。といっても、予定通りなら、すぐに現代の……44歳になった鈴羽から連絡がラボに来るはず。
結局、鈴羽の父親は見つけられませんでした。
「じゃあ、今の私とは一回お別れだね。父さんのことは、仕方ないよ。縁がなかったと思って諦める。気にしないで」
そう言う鈴羽に、しんみりするラボの面々。
しかしそんな中、元気に手を挙げる少女が一人。「トゥットルー!☆」空気読めない!
「重大発表でーす!実は、まゆしぃは、鈴さんのお父さんを発見したのでーす!」
な、なんだってーーー!?
「実は、今ここに来てもらってます!」動揺するラボメン達。
「それでは発表します。どぅるるるるるる(セルフドラムロール)……鈴さんの父親はー、ダル君だったのでーす☆」
な、な、な、なんやてえーーーーーー!!?
実はネタバレ見て知ってたけど!

HAHAHA、何を馬鹿なことをまゆりったらー、みたいな雰囲気のラボメン達。
しかし、まゆりは理路整然とダル=鈴羽パパ説である根拠を述べ始めました。
たとえば、ピンバッチのアルファベットはラボメンの頭文字を並べたものであること。ダルがタイムマシンオフ会に出席しようとしていたこと。
オカリンや紅莉栖の名前は将来結構有名だったのにダルの名前を全く聞かないのは不自然であること。
鈴羽の父親が名乗っていた「バレル・タイター」のバレルは樽という意味であること。つまり、樽=タル=ダル。などなど。
ダジャレかーい!みたいな話は置いといて、つらつらと根拠を並べられるとラボメンたちはぐうの音も出なくなりました。
「本当に……橋田至が私の父さんなの?」
うるうると目を潤ませる鈴羽、動揺してテンぱるダル。
「父さん、私行ってくるよ。きっと、未来を変えてみせるから」
ぎゅっと抱きついてきた鈴羽に、動揺しながらもダルは、恐る恐る抱きしめ返しました。
その姿は、確かに……親子のようでした。

タイムマシンに乗って、振り返る鈴羽は笑顔でした。
それは、寂しそうなものではなく、晴れ晴れとした笑顔。
「いってくるね!」と手を振る鈴羽にラボメン達も手を振り返します。
頑張れ鈴羽!!鈴羽は一人、1975年へと旅立ちました。


鈴羽を見送ったオカリンたちは、急いでラボへと戻ります。
ひょっとしたらすぐにでも現代の鈴羽から連絡があるかもしれません。
ラボに戻ってそわそわしながら待っていたオカリン達の元へ、ミスターブラウンが訪れました。なにやら預かっていたという手紙を渡します。
差出人は、『橋田鈴』。間違いありません、鈴羽です!
ワイワイと手紙を覗きこむラボメン達。しかし。

『失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した―――――』

そこに書かれていたのは、乱れた文章。
必死に書いたであろうその内容は、絶望に満ちたものでした。
タイムマシンの修理は完全ではなかったのです。1975年に跳んだ鈴羽は、全ての記憶を失ってしまっていたのでした。
当然、IBN5100も手に入れていません。記憶を取り戻したのは、何十年も経ってからでした。
『ごめんなさいごめんなさい、あの日、あの雨の降った日にタイムマシンは壊れてしまったんだ。タイムマシンの修理は完全でなかった、でも父さんは悪くない、私が、私が悪いの。あの雨の日に跳んでおけばよかった。ううん、2010年に立ち寄ったりしなければ良かったんだ。ごめんねごめんごめんなさい』
『私の、人生は、無意味だった――――』

オカリンは、ラボを飛び出し、ミスターブラウンに問い詰めました。
この手紙を預けた、橋田鈴という人物は今どうしているのかと。
「自殺したよ」
返事は、あまりにも無情なものでした。

過去に跳んだ鈴羽。
記憶を失くし、たった一人で生きるのがどれほど大変だったか。
なのに、やっと記憶を取り戻したときには全て手遅れで。
寂しそうな人だった、とミスターブラウンは語りました。

地面にへたり込むオカリンの腕を、追いついたまゆりが遠慮がちに引きます。
「オカリン……」
涙に濡れる声。
ラボに戻ったオカリンは、ふらふらと電話レンジの前に進みました。
「……どうするの?岡部」
分からない。でも、どうにかしなければ。
それに、このままではまゆりも助からない。

オカリンは、タイムリープマシンを起動しました。
シュタインズゲートのネタバレ感想です!!
アニメ派の方、原作未プレイの方はご注意ください。何も知らずに本編見た方が絶対楽しいです。

それでは、以下反転しますー
説明ばっかりで面白くないかもです;

シュタインズゲートれっつぷれい!

前回のあらすじ:まゆりが死のループ、クリスが救いの女神

颯爽と現れたクリスに、今までの出来事を説明するオカリン。
SERNの襲撃の時間までもうあまりなかったため、もう一度タイムリープします。

改めて、タイムリープマシンが完成する前のラボ。
クリスにもう一度説明します。
すると、「まゆりがSERNに殺された」というところで窓の外からガチャン!と音がしました。
慌てて覗くと、自転車を倒した鈴羽が蒼白な顔をして見上げています。
「おい、鈴羽―――」
オカリンが呼びかけると弾かれたように走り出す鈴羽。オカリンも追いかけます。
姿は見失いましたが、なんとなくどこに行けば会えるのかは分かるような気がしました。
ラジ館に追突した人工衛星。
ずっと静かに沈黙していた大きな物体が、今はいくつものライトが点灯し目覚めています。
ラジ館の階段を駆け上り、オカリンが見たのはその人工衛星に入ろうとしている鈴羽の姿。
呼びとめると、泣きぬれた顔で振り返った鈴羽が、観念したように言いました。
「私が………ジョン・タイターだよ……」
(ネタバレ見て知ってたけど)な、なんだってーーー!?

ラボに戻った鈴羽とオカリン。クリスも交えて、じっくり話を聞きます。
鈴羽は、2036年の未来から一人でタイムマシンに乗ってやってきたのだそうです。
彼女の生まれた未来は、SERNによるディストピアになっているのだと。
タイムマシンを完成させたSERNによって、人々は完全な支配下に置かれており、多くの人が粛清の名の下に殺されたのだそうです。生き残った人々も、みんな死んだような目をしているのだと。
彼女の父親は「バレル・タイター」。
SERNに対抗するテロリストだったそうです。
ちなみに未来では、クリスはSERNに捕まえられ『タイムマシンの母』と呼ばれており、オカリンは鈴羽の父親と同じテロリストになっているそうです。
鈴羽は、そんな未来を変えるため、父親の開発した『未完成のタイムマシン』に乗って現代にやってきたのだと言いました。目的は、IBN5100というパソコンを手に入れ、「最初のDメール」を消すこと。
どうやら、オカリンたちが送っていたDメールは、全てSERNによって把握されていたようなのです。最初に送られた『牧瀬 紅莉栖が刺された』というDメールのデータがSERNに発見されたことによって、ラボが狙われクリスが攫われ、SERNのタイムマシンが完成してしまうことになるのだと。
つまり逆に言えば、今のうちにIBN5100というパソコンを手に入れ、最初のDメールを消してしまえばラボが狙われることもまゆりが死ぬこともないそうです。
2010年の現代は、世界線が大きく変化する年。
今の世界線は『0.337187』。現在を仮にα世界線とするなら、この数値が1%を越え、β世界線に変動することで未来が変わりSERNによる支配も行われないそうです。

一時は、ラボにあったIBN5100。
しかし、幾つかのDメールを送り、世界線を越えているうちにいつのまにかラボから姿を消してしまっていました。
本来なら、鈴羽はまっすぐに1975年の過去まで戻り、IBN5100を手に入れるはずでした。1975年はIBN5100が開発され、比較的手に入れやすい時期なのです。
しかし、未来ではタイムマシンを完成させる前、鈴羽が幼いうちに殺されてしまった父親の、若い頃の姿を一目見たいと思い2010年の現代に立ち寄ったのでした。
ところが、先日の大雨でタイムマシンが故障してしまったのです。
こないだの大雨とは、鈴羽が父親に会えずにラボで残念会を開いた日です。
「ごめんね、私のせいだ。私が父さんと会いたいなんて思わずにすぐに1975年に行ってれば……それか、こないだ大雨が降る前に出発してれば、椎名まゆりは死なずにすんだのに」
泣きながら謝る鈴羽。
鈴羽のせいであるはずがありません。

相談の結果、ダルなら故障したタイムマシンを直せるかもしれないということで、ダルとまゆりも加えてもう一度説明をすることになりました。もちろん、『まゆりが殺されてしまう』という部分は伏せてですが。
実際にラジ館の人工衛星こと、タイムマシンを見たダルは、「これなら直せるかも、たぶん!」と言ってくれました。
さすがダル!天才だお前は!!
ということで、クリスはタイムリープマシンを完成させるためラボに。
ダルはラジ館でせっせとタイムマシンの修理に取り掛かることになりました。
さて、残るオカリン達ですが……。
「せっかくだから、鈴さんのお父さんを探そうよー」
とまゆり。そんな場合じゃないだろと渋るオカリンに、でも他にやることもないし、と主張します。
「せっかくこの時代に来たんだもん。鈴さんを、鈴さんのお父さんに会わせてあげようよ!」
にっこり笑うまゆり。ええ子や……(じーん)。
というわけで、オカリン、鈴羽、まゆりのNot頭脳労働組は、タイムマシンの修理が終わるまで鈴羽パパを探すことになったのでした。



シュタインズゲートのネタバレ感想です。
アニメ派の方、原作未プレイの方は要注意!!
うろ覚えなので間違っているところもいっぱいあると思います。すいません;
今回も長いです。

では以下反転します。


囁くような音をたてながら空から墓地に降る雨は、くすんだ景色をよりいっそう灰色の中に沈ませているようです。
大小立ち並ぶ墓石の中、ぽつんと鮮やかな水色の傘がありました。
目の前のお墓をぼんやりと見ているのは、一人の少女。
「まゆり?」
オカリンは、側に立ち、そっと呼びかけます。
けれど幼い少女は、まゆりはまるで何も聞こえていないように、ただお墓を眺めるだけ。
人形のような横顔。
「………まゆり」
まゆりが小学生の頃、大好きなおばあちゃんが亡くなりました。
両親は仕事で忙しく、なかなか構ってあげられなかったため、まゆりはすっかりおばあちゃん子になっていました。近所のオカリンが遊びに行っても本当の孫のように迎え入れてくれた、いつもにこにことした優しいおばあちゃん。
そんなおばあちゃんのお葬式の日から、まゆりは話しかけても何も答えず、始終ぼんやりとして、毎日おばあちゃんのお墓に来るようになってしまったのです。
雨の日も風の日も。
そして、オカリンもまたそんなまゆりが心配で、毎日お墓にやってくるのでした。
隣に立ち、何を話しかけていいか分からず、ただ名前を呼ぶオカリン。
目を離した隙に、ふっとどこかに消えてしまうんじゃないか。そんな考えが頭をよぎります。
「まゆり」
そっと呼びかけるオカリン。
その時、しとしとと降っていた雨が止み、雲の切れ間から光が差しました。
ずっと立ちつくしていたまゆりが、ふとその柔らかな光に顔を上げます。灰色の雲の間から降りる、光はまるで天国への階段のようで。
まゆりは、その光に手を伸ばしました。
(まゆりが行ってしまう)
そう思ったオカリンは、咄嗟にまゆりを抱きしめました。
水色の傘がほとりと地面に落ちます。
抱きしめたはいいものの、オカリンはパニックになってしまいました。こ、これからどうしよう!?
恥ずかしいやらドキドキするやら。でも、離したくなくて。
「ふ、フーーッハハハ!ままままゆりは、俺の人質だからな!勝手にどっかに行かないように捕まえていないとな!!」
混乱した頭で口から出てきたのは、以前に見たテレビの特撮番組に出ていた、悪のマッドサイエンティストのセリフでした。
まだおばあちゃんが生きていた頃。オカリンがその悪役の真似をすると、おばあちゃんは上手い上手いと褒め、まゆりは手を叩いて喜んだのでした。
「………そうなの?まゆしぃは、オカリンの人質、なの?」
ぽつりと手の中のまゆりが呟きます。
返ってきた反応に、オカリンはぎゅっと抱きしめる力を強めました。
「そうだ!まゆりは俺の人質だ!……俺は、マッドサイエンティストだからな!」
「そっかぁ……じゃあ、まゆしぃは、どこにも行っちゃいけないね」
「そうだぞ!」
まゆりは、ほろりと涙を流しながら、オカリンに笑いかけました。
それは、久しぶりに見たまゆりの笑顔でした。


ま、まゆりいいいいいいいいいいい!!
オカリン……!!(ぶわっ)
ううう、絶対助けてやるからなーーーっっ


脳みその中を引っ掻き廻されるような、強烈な頭痛と眩暈。吐き気。
悲鳴さえ上げられないような衝動は、しばらくすると波が引くようにすっと治まりました。
撃たれたはずの傷は跡形もなくなり、血の伝うどろりとした感覚も、痛みも、嘘のように消えます。
時間は、あの襲撃から数時間前。
オカリンはタイムリープに成功したのでした。
ところが。
オカリンは、襲撃のことを夢の中のことだと思ってしまいます。
ば、ばかあああああああああああああああ!!
あんな悪いことが、起こるはずがない。あれは、夢だったんだと。
だって、まゆりは今目の前で笑っていてくれている。
体には痛みも傷も残っていません。夢だと思いたい気持ちも、分からなくもありませんが……。
時計の針が進むにつれ、デジャヴどころではない、記憶の中そのままの光景が繰り広げられます。
テレビの臨時ニュース。席をはずす鈴羽。
隣に座り、笑うまゆり。心臓がドクドクと鳴り、嫌な汗が伝います。
そして、また襲撃。
オカリンは再びまゆりに辛い思いをさせてしまったことに悔し涙を流しながら再びタイムリープします(私も悔し涙です)。

再び数時間前。
今度こそ、オカリンはまゆりに連絡を取り、ラボから離そうとします。
しかし、まゆりの携帯にかけても留守電に繋がるだけ。るか子にかけると、直前まで一緒にいたがもう出発してしまったとのこと。
オカリンはじりじりしながらラボの前で待ちます。
ようやく帰ってきたまゆりの手を引き、秋葉原の街を走るオカリン。
とりあえず駅に向かったオカリンは、ぎょっとしました。人、人、人の大混雑です。
そういえば臨時ニュースでやっていた、爆破テロ予告(SERNの嘘予告なのですが)により電車が止まっているのでした。
オカリンは後悔しながら、別のルートで逃げようと走り出します。
しかし、秋葉原の町中に怪しい男たちが配置されていて、行く手を拒みます。不安そうにするまゆり。
安心させるように握る手に力を込め、オカリンは道路を渡ろうとします。
すると、衝撃。
萌郁たちSERNの乗る車が、オカリンとまゆりにぶつかってきたのでした。
朦朧とする意識の中、オカリンが目を開けると、地面に倒れるまゆり。血が流れています。
……もう、事切れているようでした。
オカリンは萌郁たちを振り切り、怪我で苦しみながらラボへ戻ってきます。
―――タイムリープ。

今度は、オカリンはタクシーで逃げようとします。
しかし、渋滞につかまりなかなか動きません。
タクシーから降りて走って逃げようか。それともタクシーに乗ったままがいいのか。
オカリンの脳裏に、町中に散らばっているSERNの追手の姿が浮かびます。
迷っているうちに、信号で止まったタクシーに萌郁たちが乗り込んできました。
抵抗する間もなくまゆりが刺されます。
「オカ、リン……」
一筋の涙をこぼして動かなくなるまゆり。
オカリンは殴られ傷をおいつつも、どうにか振り切ってラボに帰ります。
―――タイムリープ。

今度は、地下鉄で逃げようとします。
地上の電車とは違い、地下鉄はまだ動いているようです。財布にあるお金で、とにかく行ける所まで行こうと決意するオカリン。
「ねえ、オカリン?」
まゆりは不安そうにしながらも、何も言わずオカリンについてきてくれました。
「後で、ちゃんと何があったかお話してね?」
「ああ。約束だ」
「えへへ。それで、今日の宴会の続きを、またちゃんと―――」
まゆりが続きを話そうとした時。
「まゆりおねえちゃーーんっ」
ドンッと衝撃が走りました。
目の前から消えるまゆり。
ちょうど、入ってきた電車。

えっ

嫌な音がします。
何かがぶつかるような音、潰れるような音。
呆然とするオカリンの前で、がくがくと震えているのは……ブラウン管工房の一人娘、綯ちゃん。
何故?
どうして?
「わ、私そんなつもりじゃ……っ」
震える声で呟く綯。
この時の綯ちゃんのドアップCGに、心底肝が冷えました。
綯はよろよろとした足取りで走り去ってしまいます。
オカリンは、必死で止めようとする、心の中の声に耳を貸さず、何かに操られるようにホームの中を覗き込み……………。
―――タイムリープ。


喫茶店に入り、襲撃をやり過ごそうとすると、テロ予告で警戒していた警察官にテロと間違われ、いきなり撃たれました。
倒れ伏すまゆり。
こんなこと、この日本で、通常あり得るはずがありません。
―――タイムリープ。


時間まで、出来るだけ街の中を逃げ回ることにしました。
ほんの少しまゆりから目を離しただけで、まゆりの姿が消えてしまいます。
驚き、探し回るオカリン。
そんなオカリンに、一通のメールが送られてきます。
添付されていた画像を開くと、………古い新聞記事が。
緑の、ゼリー状になったまゆりの姿。
うわああああああああああああああああああ
―――タイムリープ。


襲撃前に、萌郁を呼び出しました。
銃のおもちゃで脅し、何故襲撃するのかを聞き出します。
タイムマシンを完成させたこと、そしてそれを公表しようとしたこと。それが襲撃の理由。
タイムマシンを奪い、オカリンたち3人を連れ去ることが目的でした。
詳しいことは、自分は下っ端だからよく分からないと。
「SERNのため、上司であるFBのためならどんなことでもやる」そう言う萌郁にカッとなり、いっそ今殺してしまおうかと思うオカリンでしたが……殺せません。
だって、オカリンは単なる大学生なんです。殺すどころか、人を傷つけたこともない。
なのに、どうしてこいつらは、簡単に人を……まゆりを殺せるんだ!?
怒りと悔しさと悲しみに、どうにかなってしまいそうなオカリン。
そんな時、萌郁の仲間が現れ、慌てて逃げ出します。
ラボに戻り、―――タイムリープ。

何度も何度も繰り返すタイムリープ。
しかし、どれだけやっても……まゆりは助けられません。
時間になると、どうしても死んでしまいます。
不思議なことに、その理由はSERNだけではありませんでした。時には、警官に撃たれ、時には知り合いの子どもに電車の前に突き飛ばされ……。
まるで、世界がまゆりを殺そうとしているようです。
どうすればいいのか。
どうしたら、世界なんてものを相手にして、まゆりを助けられるのか。
閉塞感と絶望感に、オカリンはもうどうすることもできず、ふらふらと街を彷徨い、疲れ果てて座り込んでしまいました。
疲れに、顔をあげることもできません。
………もうすぐ、また例の時間がやってきてしまいます。
まゆりの、死ぬ時間が。

「おい、こら、そこのDQN。通行の邪魔になってるくらいなら、私の買い出し付き合いなさいよ」
く、クリスううううううううううううううううううううううううううううう!!!(ぶわっっ)
夕日をバックに立つクリス。
もうもう、女神さまのようでした。わああああん助けてーーーっっ
オカリンとまゆりを助けてあげて;;
「駄目なんだ、俺じゃ……まゆりを助けられない」
食いしばった歯の間から、絞るように声を出すオカリン。
「助けてくれ、クリス……」
「………タイムリープをしてるのね。様子が変だと思った」
オカリンの前にしゃがみこんだクリスは、顔を覗き、真剣な顔で言いました。
「話してみて」

シュタインズゲートのネタバレ感想的なあらすじ紹介です。
原作未プレイの方、アニメ派の方はご注意願います。
うろ覚えの記憶で書いてますので、細かいところはかなり適当です。すいません;

では以下反転します~
今回やたら長くなってしまいました、すいません。


シュタインズゲートれっつぷれい!

前回のあらすじ:タイムリープマシンが完成したよ!

ついに完成したタイムリープマシン。
けれど、そこには歓声もガッツポーズもありませんでした。
あったのは沈黙と、……とんでもないものを作ってしまったという思い。
熱に浮かされたような時間が過ぎれば、目の前にあるのは『本物の』タイムマシン。今まで夢中になって作り上げてきたけれど、―――本当にこれで良かったのだろうか。
「ど、どうするー?……使ってみる?」
ダルが恐る恐る尋ねます。
重苦しい雰囲気を振り払うように、クリスが肩をすくめました。
「……理論上は危険はないはずよ。過去へ跳ぶのはあくまでその人の『記憶』だけ。人格が上書きされるわけじゃない。……まあ、万が一別の人が携帯を受け取るなんてことは避けないといけないでしょうけど」
何せ、人類で初めてのタイムマシンです。
実験だってやったことはない。過去に記憶を跳ばせる『かもしれない』、精神に異常をきたすことはない『かもしれない』。
そんなあやふやなものに挑戦できる勇気があるでしょうか。
「―――どうする?岡部。鳳凰院凶真じゃなく、岡部倫太郎あんた自身の本音が聞きたい。岡部の意見に従うわ」
オカリンは迷います。迷いますが……決めました。
「……そうだな、正直使ってみたい気持ちはある」
「……素直なのね。また茶化すのかと思ったのに」
「本音で話せと言ったのはお前だぞ、クリスティーナよ。俺達が考えだし、作り上げた俺達のタイムマシンだ。本当なら、他の誰にも渡したくないし、自分たちの力で研究もしたい。だが……さすがにここが限界だろう」

「タイムリープ実験は行わない」

それを聞いて、ラボ内にどこかホッとしたような空気が流れました。
「俺達は単なる大学生でしかないんだ。このマシンは然るべき機関に渡そう。もちろん、SERNなんかではなくもっと真っ当な研究機関にな」
「……そうね。私もそうしたほうがいいと思うわ」
クリスは科学者です。
今回のタイムリープマシンだってほとんどクリスが作ったもの。まさしく生みの親です。
本当なら、彼女自身が研究したいのでしょう。けれど、その気持ちを抑えて彼女はオカリンの決定に従ってくれました。
まるで我が子に対するように、クリスがそっとタイムリープマシンを撫でます。
「……ふむ!まあ、研究機関に渡すといってもそんなすぐでなくても構うまい。まずは、完成記念の宴を開こうではないか!!」
「賛成~」「わーい、宴会だー!」
今度こそ、ラボメン達は笑顔で歓声をあげました。


ダルがピザを注文し、オカリンとクリスが買い物へ。クリスとまゆしぃには、今回は暗黒料理を作るのは勘弁してもらいました。
まゆしぃが誘いに行ったのですが、残念ながらフェイリスとるか子は用事があって参加できないとのこと。萌郁さんはメールの返事が返ってきませんでした。
というわけで、いつもの4人メンバーと鈴羽の5人での宴会となりました。
アルコールはありませんが、賑やかです。
みんな笑顔で食べ、飲み、騒ぎます。いいなあ。
ダルがHENRAI発言をし、クリスがツッコみ、鈴羽とクリスが火花を散らし、まゆりがにこにこと笑う。
そんなラボメン達を、オカリンは満足そうに眺めます。

ソファに座っているオカリンの隣に、まゆりがちょこんと座りました。
「ねえねえ、オカリンー。ラボも随分と賑やかになったねぇ」
「ああ、そうだな」
「前は、私とオカリンだけだったもんね。今は、ダル君でしょ、クリスちゃんでしょー。萌郁さんに、るかちゃんに、フェリスちゃんに、鈴羽さん!8人もいるよー」
まゆりは指を折りながらラボメンを一人ずつ数え、にこにこと、ラボの中を見渡しました。
「最近、オカリンは凄く楽しそうだったよー。良かったねえ」
「……そうか?」
「そうだよー」
まるで我が事のように、嬉しげに笑うまゆり。そんなまゆりにつられて、オカリンもつい笑ってしまいました。
和やかな時間。私もほっこりします。

そんな時、ふいに『ポーン』とテレビから音がしました。
画面の上部に、臨時ニュースが流れます。

『爆弾テロ予告により、現在一時電車の運行を中止しています』

「ええっ大変だー」
「この路線だと、私もまゆりも帰れないじゃない……またラボに泊まることになるかもしれないわね」
「うほっ!お泊りイベント再び!」
「黙れHENTAI!!」
わいわいと話合うラボメンたち。
しかし、そんな中、鈴羽だけがふと顔を曇らせました。
「……ごめん、私ちょっと用事思い出したから出るね」
「え、鈴羽さんー?」
「ごちそうさま、美味しかったよ!それじゃね」
急にラボを後にする鈴羽に、ラボメンも首を傾げます。
そんなみんなを見ていて、―――じわりと嫌な予感がオカリンの胸に広がりました。
テレビで流れる臨時ニュース。爆弾テロで電車が止まった路線は、まるで秋葉原を孤立させるようです。
ふいに思い出される、謎のメール。

『お前を見ているぞ』

『お前は知りすぎた』

赤いゼリーと、血に濡れた人形の首が浮かびます。
―――SERN。
まさか。
何があるはずもない。
単なる思いすごしだ、さっきまで皆笑顔だったじゃないか。
けれど、嫌な予感は止まりません。

俺は、さっき買い出しから帰ってきたとき。
玄関の鍵をかけたっけ?

急に、何かを蹴るような音が鳴り。
ばたばたと足音が聞こえ。
部屋の中に、数人の男たちが乗り込んできました。
手に、銃を持って。


えっ


驚きました。本当に驚きました。
だって、ここは日本で。
そりゃ変なメールとか来たけど、
まさか、
こんな直接的な行動で来るなんて。

「え、えっ、何これドッキリかなんか?」
おろおろとダルが呟きます。
私も同じ気持ちでした。ドッキリか、それとも急にオカリンの妄想が始まったとか?
しかし、ゲームはどんどん進みます。
時間は、止まりません。
「手を挙げろ」
男たちが強い口調で言います。
その声に、まずクリスが。そして、オカリンたちも恐る恐る手をあげました。
どくんどくんと、心臓の音が嫌に大きく聞こえます。
全身が震えるほど冷たいのに、どこかが壊れたように「どうして」「何故」と同じ言葉ばかりが頭の中を巡り、じんじんと痛みます。
銃を構えた男たちの後ろから、コツコツと一人の足音が聞こえました。
姿を見せたのは―――。
「萌郁」
表情の抜け落ちた萌郁さんでした。
おかしいな、携帯を持っていないとオカリンは場違いなことを思います。萌郁といえばいつも携帯を見ているイメージなのに。
「タイムマシンは回収。岡部倫太郎、牧瀬紅莉栖、橋田至の三人は連れていく」
萌郁さんが冷たく言い放ちます。三人。
「ど、どうして三人だけ……?」
ダルが震える声で尋ねるのを、オカリンは焼き切れそうな思いで聞きます。
「椎名まゆりは、タイムマシン作成に何の役にもたっていないから」
残った一人が無事に済むとは思えません。
「お、オカリン……」
まゆりが不安そうに後ろから白衣の裾を握ります。大丈夫だ、安心しろ、そう言いたいのに言葉が出てきません。
「早くして。時間はないの」
待ってくれ、タイムマシンでもなんでもやる。
SERNにはもう関わらない、なんでも言うことを聞くから。
見逃してくれ。
まゆりを助けてくれ。
「オカリンッ」
乱暴に突き飛ばされたオカリンに、まゆりが慌てて駆け寄ります。
そんなまゆりに、萌郁が銃を向けました。
銃口は震えていて、「SERNのために、FBのために、SERNのために、FBのために……っ」そう何度も何度も繰り返し呟いています。
「待っ……!!」
そこからはスローモーションのようでした。
あっけなく。
軽い音を萌郁の銃がたてたと思ったら、パッとまゆりの額に赤い点が咲きました。
どさりと倒れ伏すまゆり。冗談のように、赤い赤い血が、どくどくと床に流れます。

オカリンの頭の中も、赤一色になりました。

悲鳴を上げて、ダルが蹲ります。
萌郁に対する、怒りと憎悪で、殺意で、オカリンが掴みかかろうとするのをクリスが後ろから必死に止めます。
「駄目よ岡部、あんたまで死んじゃう!!」
泣きながら叫ぶクリス。
でも、オカリンは、まゆりが死んだことを認められません。
殺してやる、と叫びます。

突然、ラボのドアを蹴破り、風のように鈴羽が駆けこんできました。
男たちの銃を弾き飛ばし、次々と倒してゆきます。
最後の男を倒したところで、萌郁が銃を突きつけました。同時に鈴羽も萌郁に奪った銃を向けます。
「1階」 「42型」 「点灯済み」
ぽつり、と鈴羽が呟きます。
ハッとしたように目を見開き、クリスがラボの奥へ走りました。
一拍遅れて、オカリンも気付きます。1階のブラウン管工房にある、42型のテレビ。それこそが、リフターの役割を果たすもの。
オカリンも奥へ走ります。目の端に、男たちがゆっくりと立ちあがろうとしているのが見えました。
開発室へ入ると、クリスがタイムリープマシンのヘッドフォンを被ろうとしていたところでした。オカリンはそれを奪い取ります。
「わたし、私がっ―――」
「俺が跳ぶ!お前は設定をしてくれ!!」
男達が入ってこようとしたので、オカリンは慌てて壁に置いてあった未来ガジェット『モアッドスネーク』のスイッチを押しました。爆発したように蒸気が舞います。
銃を撃つ音と共に、オカリンの耳が熱くなりました。ぬるりとした感覚。
でも、そんなこと気になりません。
脳裏に、倒れ伏すまゆりの赤い姿が浮かびます。
「いいの!?岡部、本当にいいの!?」
実際に実験をしたことはありません。
確実に安全であるという保障もありません。ひょっとしたら、気が狂ってしまうかもしれない。
廃人になってしまうかもしれない。

でも、だからどうだっていうんだ。
まゆりが―――死んでしまったのに!

電話レンジから火花が飛び散ります。
放電現象
が始まったのです。
「跳べよ………跳んでくれ!!!」
祈るように、オカリンは携帯の番号を押しました。
過去の自分へ。

「跳べよおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」




この時点で、プレイヤーとオカリンのシンクロ率200%
絶対、助ける……!!


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